地下鉄御堂筋事件の概要!犯人や痴漢を注意した被害者について!

今回は地下鉄御堂筋事件についてまとめていきます。地下鉄御堂筋事件はどうして起こってしまったのか、経緯から判決、地下鉄御堂筋事件のその後までを紹介します。地下鉄御堂筋事件が起こってしまった背景には、当時の性犯罪への意識の低さも関係しているようです。

地下鉄御堂筋事件の概要!犯人や痴漢を注意した被害者について!のイメージ

目次

  1. 1地下鉄御堂筋事件とは?痴漢注意で起こった悲劇について
  2. 2地下鉄御堂筋事件の概要
  3. 3地下鉄御堂筋事件の犯人と被害者
  4. 4地下鉄御堂筋事件の裁判
  5. 5地下鉄御堂筋事件当時の交通局の返答
  6. 6地下鉄御堂筋事件が社会に与えた影響
  7. 7地下鉄御堂筋事件は最低の事件

地下鉄御堂筋事件とは?痴漢注意で起こった悲劇について

地下鉄御堂筋事件という事件をご存じでしょうか。これは痴漢を注意した女性に対して起こってしまった事件です。現在の、女性専用車両ができたきっかけとも言える事件でした。

女性専用車両に関しては賛否両論の意見があります。満員電車の中で、女性だけが優遇されるのはいかがなものかという男性の意見もあります。

もっともな意見なのかもしれませんが、痴漢被害というのは男性にはわかりにくい苦しみがあります。またそもそも女性専用車両ができたのは、こんな事件が起こってしまったからなのです。女性専用車両に疑問をもっている人は、ぜひ読んで見てください。

地下鉄御堂筋事件の概要

まずはざっくりと、地下鉄御堂筋事件の概要を見ていきましょう。地下鉄御堂筋事件の登場人物は5人になります。登場人物は女性Aさん、女性Bさん、女性Cさんと、痴漢男性D、痴漢男性Eとします。

地下鉄御堂筋の電車内で、AさんがDとEに痴漢をされていました。それを目撃したBさんが注意をします。怒ったEとDはBさんを電車から降ろしてBさんの友達のCさんを呼び出させて、BさんとCさんはEとDにレイプされてしまったという悲惨な事件でした。

勇気を持って注意したBさんと、何の関係もないCさんまでもが酷い目にあった被害者になったということで、地下鉄御堂筋事件は当時大きな話題となりました。それでは地下鉄御堂筋事件の内容を詳しく見ていきましょう。

電車内での2人組の痴漢行為を女性が目撃

地下鉄御堂筋事件のはじまりは、1988年11月の夜、大阪の地下鉄御堂筋にBさんが乗り込んだことから始まります。

21時頃、地下鉄御堂筋の電車内で、BさんはAさんの様子がおかしい事に気がつきます。みると周りにはDとEがいました。この2人が以前、痴漢をしようとしていたのを見たことがあったため、「前も会ったでしょう」と痴漢を注意します。

女性が男性2人に注意をするのに、どれほどの勇気がいったかわかりません。周りに他の乗客はいましたが、注意をしたのはBさんだけだったそうです。

被害女性を逃がし痴漢に注意

Bさんは被害者Aさんを逃がします。被害者を逃がしたところで、本来ならば地下鉄御堂筋事件は解決するはずでした。しかしこれで地下鉄御堂筋事件が終わったわけではなかったのです。

この後、勇気を出して注意をしたBさんが、地下鉄御堂筋事件の本当の被害者になってしまうのです。

Bさんに注意をされた痴漢男Dと痴漢男Eは逆上して、Bさんを脅してきたのです。自分は「少年院あがりだ」などというようなことを言って、Bさんに友達を呼び出すようにと命令したのです。

被害女性の友人を呼び出させる

痴漢犯人Dと痴漢犯人Eは、被害者Bさんを無理矢理電車から降ろします。嫌がる被害者Bさんは電車から降りる時も、地下鉄御堂筋に乗っていた周りの乗客が助けてくれることはありませんでした。

被害者Bさんは声を出して助けを呼びたかったけれど、誰も助けてくれそうになかったため、声を出すことができなかったと話しています。21時の地下鉄なら、男性の乗客もいたでしょう。誰も関わり合いになるのを恐れて被害者を助けることはありませんでした。

結局被害者Bさんは、痴漢犯人Dと痴漢犯人Eの脅しに屈してしまい、友人であるCさんを電話で呼び出してしまいます。

2人組が女性の首を掴んで連れまわす

難波駅の公衆電話でCさんを呼び出し、喫茶店で待ち合わせることになりました。いつでも逃げ出すことができたのではと思うかもしれませんが、時間は22時近くです。周りには人も少なくなってきていました。

それまでの恐怖から、被害者Bさんは言われるままに行動をするしかなかったことが予想されます。

友人のBさんに呼び出されたCさんは、まさかBさんが被害者になっているとは思わず、喫茶店で待っていました。すると、犯人Dと犯人Eに引きずられるように、Bさんがやってきたのです。

被害女性の友人に交際を迫る

そこでCさんは犯人Dと犯人Eから交際を迫られます。当然、話にならないと、この時はCさんは帰宅しています。

Cさんは無事に帰宅をすることができますが、逃げ出したBさんは捕まってしまい、犯人Dと犯人Eから「コンクリートに詰めて海に放り込むぞ」と脅されてしまいます。

その後も、犯人Dと犯人Eはしつこく被害者Bさんにつきまとうことになります。その時は命の危険を感じていたのだそうです。

マンション建築現場で強姦

この後、被害者Bさんは犯人Dと犯人Eにマンション建設現場に連れて行かれます。そこで殴ったり、のこぎりで脅したりという暴力行為を行います。さらにBさんを2人でレイプします。

これが地下鉄御堂筋事件です。その後犯人2人は逮捕され、裁判にかけられることになりますが、その裁判でも色々な波紋を呼ぶことになります。

地下鉄御堂筋事件の犯人と被害者

地下鉄御堂筋事件の犯人が捕まり、裁判が始まることになります。ここで一旦、地下鉄御堂筋事件の犯人について見ていきましょう。地下鉄御堂筋事件の犯人2人はどんな関係で、どんな犯罪を犯していたのでしょうか。

犯人同士の関係は?

地下鉄御堂筋事件の犯人はどうやって知り合ったのでしょうか。とても信じられない話ですが、痴漢を通じて知り合ったのだそうです。

どういう経緯で知り合ったのかまではわかりませんが、同じ電車内で痴漢をしていた時に偶然知り合ったのかもしれません。

住所はともに大阪で、大阪市西成区と大阪府住之江区に住んでいたそうです。2人とも無職であったそうです。地下鉄御堂筋事件で「少年院あがりだ」と脅していることから、地下鉄御堂筋事件で捕まる前から犯罪を起こしていたことがうかがえます。

被害者女性は同じ男性2人から痴漢被害に?

またBさんがAさんを助ける時に「前も会ったでしょう」と注意をしたことから、痴漢被害者であったAさんは、以前から犯人2人から痴漢被害にあっていたようです。

以前から痴漢被害にあっていたのに、声を上げることができなかったのは、「声をあげて、誰も助けてくれなかったらと思うと何もできなかった」のだそうです。気持ちがわかるという人もいるのではないでしょうか。

地下鉄御堂筋事件の裁判

地下鉄御堂筋事件の犯人の裁判が行われることになります。この裁判が行われたのは、まだ痴漢被害が大きな事件だと思われていなかった時代であるということを先に述べておかなくてはいけません。

今なら考えられないような判決が下ることになります。それでは地下鉄御堂筋事件の裁判がどう進んでいったのかを見ていきましょう。

犯人たちの動機とは?

地下鉄御堂筋事件を起こしてしまったのはどうしてなのか、当然犯人の動機が問われることになりました。犯人の1人の動機は、付き合っていた女性と別れたばかりでイライラしていたという、とても自分勝手な理由でした。

自分が女性に振られた腹いせを、別の女性にしたのだと裁判で語ったのです。今の時代であれば、身勝手な理由だと切り捨てられるような理由でしょう。

しかしここから、裁判は犯人を擁護するような方向へと進んでいくことになります。

女性にも落ち度があったと弁護人が主張

地下鉄御堂筋事件の犯人の弁護人が、女性にも落ち度があったと主張したのです。弁護人は依頼人を助けるためにあらゆる方法をとるものです。この弁護も、弁護士としては当たり前だったのかもしれません。

弁護士は地下鉄御堂筋事件が起きてしまったのは、女性が助けてほしいと周りに求めなかったからであり、周りの乗客が見て見ぬふりをしなければ、地下鉄御堂筋事件は起きなかったと弁護しました。

その上で、地下鉄御堂筋事件の犯人だけが悪いわけではなかったと主張したのです。周りにいた乗客はもちろん、1番悪いのは声をあげなかった女性だと、強く主張をしたそうです。

判決は懲役3年6ヵ月

さらに弁護士は、犯人たちの母親を証人として、どれくらい同乗するべき家庭環境だったかを訴えました。

最終的に4年の求刑を求めていた裁判でしたが、地下鉄御堂筋事件の判決は懲役3年6ヵ月となりました。前途ある若者であることを考慮しての判決だと、判決文には書かれていたそうです。被害女性の将来は、どうでもよかったのでしょうか。

しかし当時の裁判を見ていた人は、犯人たちに全く反省の色がないのに、どうして3年6ヵ月という判決になったのかがわからなかったと言っていた人もいたようです。

地下鉄御堂筋事件当時の交通局の返答

地下鉄御堂筋事件を受けて、当時の交通局は「女性に気をつけるように自衛手段を取るように協力を求める」という返答があったのだそうです。

被害者である女性が、自分で自分の身を守れという返答に、女性の中には憤りを感じた人もいたようです。また「性被害」という言葉を使いたくないという理由から「めいわく行為」という言葉を使うことにするという回答もあったようです。

痴漢に対する認識が低く、女性がどれだけ痴漢で苦しんでいるのかわかっていない、意識の低さが浮き彫りになった形になりました。

当時「痴漢は犯罪」はタブーだった

「痴漢は犯罪です」というポスターを見たことがあるという人もいるでしょう。今では普通に使われる言葉ですが、1980年代、痴漢という言葉は「下品」だとされて、ポスターに使うのはタブーとされていました。

痴漢は犯罪というポスターを作った当初は、「店には貼れない」「痴漢でもお客様だから」などと、信じられない理由でポスターを貼ることを拒否されたということもあったのだそうです。

それくらい性犯罪についての知識や意識が、世間一般的に薄い時代だったのです。

地下鉄御堂筋事件が社会に与えた影響

地下鉄御堂筋事件によって、裁判所はもとより、交通局も認識や意識が低いということが露呈されたことで、女性たちの反撃が始まります。

地下鉄御堂筋事件によって、社会にはどんな影響が出てくるのでしょうか。地下鉄御堂筋事件の裁判のその後を見ていきましょう。

「性暴力を許さない女の会」が発足

地下鉄御堂筋事件をきっかけに発足したのが「性暴力を許さない女の会」です。地下鉄御堂筋事件の後に、大阪市交通局や関西私鉄各社に対して、要望書を提出しています。

しかし要望書を出した結果、返ってきたのは「女性に気をつけるよう自衛手段をとるよう協力を求める」でした。とてもがっかりしたことがうかがえます。

「被害者に注意を促すのではなく、痴漢そのものが犯罪であることをアピールしてほしい」と何度も訴えます。その後も、改善を求めて活動を続けていくことになります。

女性専用車両の導入

「性暴力を許さない女の会」の活動もあってか、女性専用車両や女性優先車両も導入されていくようになります。地下鉄御堂筋線なんば駅のホームでは、女性専用車両であることがわかるように、大きく表示をされています。

女性専用車両の導入については、最初に導入したのが首都圏の京王電鉄だったため、地下鉄御堂筋事件が女性専用車両導入のきっかけだったわけではないという意見もあるようです。

しかし痴漢が女性にとって、とても苦痛なことであるということが、ようやく世間に広がっていったと感じる出来事でした。

車内広告やアナウンスなどで積極的なPR活動

女性専用車両の導入だけではなく、車内広告やアナウンスなどでも、痴漢防止のための活動が始まりました。

「めいわく行為」と表記をしていたポスターも「痴漢被害」という表記に変わっていったそうです。痴漢被害が広く知られることで、男性だけではなく女性の意識も変わっていったように感じます。

痴漢をされたら声を上げることは必要なことなのだということを、多くの人が認識しています。

性暴力を誘発するポスターの掲示をしない

性暴力を誘発するポスターの掲示をしないという考え方も浸透してきています。例えば雑誌などのグラビアページの写真ポスターなどです。

グラビアが必ず性暴力を誘発するわけではありませんが、以前は水着の女性のポスターなどが普通に電車の吊り広告に印刷されていましたが、現在ではそういうポスターは見当たりません。

大阪府警鉄警隊をはじめ各鉄道会社の協力のもと、それまでタブーだった「痴漢は犯罪」という言葉が浸透していくことになります。

駅員の増員

さらに「性暴力を許さない女の会」が要望していた、駅員の増員もされました。特に女性駅員の増員です。痴漢被害にあった女性は、男性への恐怖心が生まれてしまうものです。被害者への配慮ができるよう、女性駅員も増員されていきました。少しずつではありますが、痴漢被害は少なくなってきているようです。

地下鉄御堂筋事件は最低の事件

今回は地下鉄御堂筋事件について紹介しました。地下鉄御堂筋事件では、勇気を出したBさんが被害者になってしまうという最低の事件でした。しかしこの地下鉄御堂筋事件がきっかけで、痴漢が犯罪だということを多くの人に知ってもらうことができるようになりました。

しかし現在、痴漢は犯罪であるということを利用して、男性が被害者になってしまうというケースも増えています。あなたがもし、被害者になってしまった時にはどうしたらいいのでしょうか。対策をしっかりと考えておきましょう。

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