メルボルン事件とは?麻薬密輸事件の真相は冤罪?事件のその後は?

オーストラリアへ旅行に来ていた日本人のスーツケースから麻薬が発見され、密輸の疑いで複数人が現地逮捕されたというメルボン事件。冤罪が認められず、苦しい服役生活を送った本多千香さんの証言と共に、今回はメルボン事件の真相と、それぞれのその後をご紹介します。

メルボルン事件とは?麻薬密輸事件の真相は冤罪?事件のその後は?のイメージ

目次

  1. 1メルボルン事件とは?真の犯人は?本多千香の現在
  2. 2メルボルン事件の登場人物は?
  3. 3メルボルン事件とは?
  4. 4メルボルン事件の冤罪逮捕と釈放まで
  5. 5本多千香とメルボルン事件のその後
  6. 6メルボン事件を教訓にしよう

メルボルン事件とは?真の犯人は?本多千香の現在

1992年6月、オーストラリアのメルボン空港で、日本人が麻薬密輸の容疑で逮捕された事件が「メルボン事件」です。この事件の真相は複雑で、明らかに冤罪である人も、現在冤罪が認められていない状態にあります。

メルボン事件で逮捕されてしまった、唯一の女性である本多千香さんは、現在、事件の真相やその後の生活をメディアに公開しています。オーストラリアで過ごした服役生活、当時綴っていた日記など、本多千香さんのリアルな心境が書かれている本は特に有名です。

現在でも謎の多いメルボン事件ですが、長い年月を経てわかった真相も多くあります。今回は、メルボン事件の真相、容疑をかけられた本多千香さんのその後など、現在ご紹介できる情報をお見せします。

メルボルン事件の登場人物は?

メルボン事件では、麻薬密輸の疑いをかけられた人物、真犯人ではないかと考えられている人物など、複数の登場人物がいます。その中には、本多千香さんのように、冤罪である可能性が高い人物もいれば、怪しいと考えられている人物もいました。ここでは、オーストラリアで起こったメルボン事件の主要となる人物を、それぞれご紹介します。

メルボルン事件の登場人物

メルボン事件に登場する人物は、旅行に来ていた日本人グループ7名と、そのグループのガイドです。オーストラリアへ旅行に来ていた日本人グループには、本多千香さんを含め、7名がいました。

なぜこのグループが関係していたかと言うと、オーストラリアのメルボン空港で入国審査を行った際に、スーツケースから麻薬反応があったからです。そして、彼らが所持していた問題のスーツケースは、彼ら自身の所有物ではなく、ガイドが促して持たせたものであったため、ガイドも重要な人物として挙げられています。

このメルボン事件で逮捕されたのは、7名のうち5名で、女性は本多千香さんだけです。この中に冤罪である可能性が高い人物がいるにも関わらず、話が通らなかったのは、担当した通訳にも問題があったとされています。

日本人旅行グループ(男性)

オーストラリア観光へ来ていたグループの男性は、企画者であるA、Aの長男のB、次男のC、そしてAの知人Dの4名です。企画者であるAは、元暴力団員で、公文書偽造や拳銃所持、向精神薬所持などの前科があり、当初はメルボン事件の主犯格として考えられていました。

また、Aは輸入雑貨商を経営していたのですが、ある時AはB・C・Dにオーストラリア旅行に同行してくれる人の募集を依頼しました。旅行費用はAが負担するとして、一行はこのオーストリア旅行へ行くこととなったのです。

DはAの常連客の父親で、グループの男性全員がAを経由した人物であったとわかります。ちなみに、AとB・Cに関しては、このオーストラリア旅行の話が出るまで、疎遠の仲であったそうです。

日本人旅行グループ(女性)

オーストラリア旅行に同行した女性は、Cに誘われたE、Aの知人F、Fの知人Gの3名です。このうち、Eはメディアでも有名になった本多千香さんのこと。本多千香さんは当時、東大宮のバーで働いていて、Cはそこの常連客でした。

この女性3名のうち、逮捕されたのは本多千香さんのみで、他の2名は冤罪が認められました。冤罪と認められた2名は、その後日本へすぐ帰国し、被害は無事逃れられたと言うことです。

本多千香さんが冤罪でないと判断されたのは、当時裁判の際に通訳を担当した人物が原因である可能性が高いでしょう。

ガイドと通訳

ガイドを担当していたのは、Aの知人を名乗るマレーシア人のチャーリー。現在では、チャーリーがメルボン事件の真相に深く関わる人物であると考えられています。チャーリーは、マレーシアの麻薬シンジケートを主導とした、ヘロインの密輸を行なっていたそうです。

メルボン事件に関わった日本人旅行グループの中で、本多千香さんは、メルボン事件を起こした麻薬密輸に関係しておらず、冤罪を通訳に訴えかけました。しかし、担当していたのは優秀な通訳ではなかったのか、正しく主張することができませんでした。

ガイドであるチャーリーの計画的犯行、ガイドの不十分な通訳により、メルボン事件発生当初、真相とは異なる判決が下されます。その後も彼らの冤罪は認められず、現在でもオーストラリアでは認める姿勢を見せてはいません。

メルボルン事件とは?

日本人旅行グループが、麻薬密輸の疑いで複数人逮捕されたメルボン事件。これは1992年6月に発生し、逮捕された者は重い罰が課せられました。

しかし、メルボン事件で逮捕された日本人の中には、麻薬密輸と完全に無関係である人物も含まれており、かなり複雑な事件となってしまいました。無関係な人物を巻き込んだ経緯、真相など、メルボン事件の詳細をここでご紹介します。

クアラルンプール国際空港に到着

オーストラリアへ行く道中、一旦マレーシアのクアラルンプールへ降り立ちます。旅行費用はAが全て負担していたのですが、成田空港からクアラルンプール国際空港の往復航空券のみ、Aが用意していたと言います。

クアラルンプールへ到着後、ガイドのチャーリーと合流し、一行は空港内の日本食レストランへと向かい食事をしていました。この時、それぞれのスーツケースは車のトランクへ積んでいたそうです。

空港のレストランでスーツケースが盗難

一行がレストランで食事をしている最中、ガイドのチャーリーからスーツケースが何者かに盗まれたと連絡が入りました。この日は、全員のスーツケースが盗まれた状態のままで、ゲンティン・ハイランドと言う場所で1泊しています。

スーツケースは戻って来たがボロボロ

翌日、ガイドのチャーリーからスーツケースが戻ってきたという知らせがありました。しかし、スーツケースは切り刻まれた跡があり、破損が激しい状態であったとチャーリーは話し、手渡す前に全員分を新しいスーツケースへと変えたそうです。

この時、誰もスーツケースが破損していたところを見たわけではない上、勝手にスーツケースの中身を入れ替えられているという状態になります。チャーリーのとった行動は、あまり信頼の置ける行動とは言えないでしょう。

その後、新しいスーツケースをそれぞれ持ち、メルボンへと向かって行きました。ちなみに、クアラルンプールからシドニー行き(メルボン経由)の航空券は、チャーリーが用意したものであったそうです。

オーストラリアの空港で麻薬の運び屋として逮捕

メルボン空港へ到着し、入国審査をしたその後、日本人旅行グループは逮捕されます。審査の時点で、Aに不信感を覚えた審査員は、グループ全員を拘束しました。その後、スーツケースをX線検査で確認すると、B・C・D・E(本多千香さん)のスーツケースが二重加工されていることが判明したそうです。

スーツケースの中からは、約13キロほどのヘロインが発見され、麻薬密輸の疑いをかけられました。問題のなかったF・Gは、逮捕をま逃れ、そのまま帰国することとなりました。しかし、本多千香さんはヘロインを含んだスーツケースがあったこと、通訳の誤った翻訳が起因し、そのまま拘束されてしまったのです。

この時、本当に冤罪であった人物が誰なのか、未だにはっきりとはしていません。それぞれ釈放となった現在でも、当時の苦痛、冤罪を訴えかける者は、本多千香さんだけです。メルボン事件が起こったその後、真相が定まったことはありません。

メルボルン事件の冤罪逮捕と釈放まで

日本人が麻薬密輸の容疑で逮捕されたメルボン事件。明らかに犯行の意思があった者、冤罪である者を交えていましたが、当時も真相は正しく明かされず、そのままそれぞれの刑罰が与えられました。

メルボン事件は、逮捕されてから非常に長い年月をかけ、全員釈放となりました。ここでは、その流れを詳しくご紹介します。

裁判で判決が決まる

メルボン事件の裁判は、もちろん現地で行われました。メルボン事件発生当初は、捕まった全員が冤罪ではないかと言われていたものの、事情聴取や情報収集するうちにその考えは一変。5名のうち3名は確信犯であるという考えに変わっていきました。

Aは元暴力団員で、向精神薬所持の前科があったこと、旅行の計画者であることなど、主犯格である可能性が非常に高いでしょう。また、BとCは、確信犯であったかのような発言が見られたとして、共犯者である可能性が高い人物として判断されました。

DとE(本多千香さん)は無実を訴えていましたし、ガイドから無実であるとも言われていました。しかし、現地の裁判官には伝わることなく、刑罰判決が言い渡されたのです。Aは主犯格として20年の懲役、その他4名は15年の懲役として、裁判が終わりました。

真相は冤罪で犯人はチャーリー?

メルボン事件の主犯格は、Aではなく、チャーリーではないかという意見もあります。ガイドを名乗っていたチャーリーは、麻薬密輸、しかもヘロインの密輸に手を出していました。その上、クアラルンプールでスーツケースを勝手に取り替えるという怪しい行動もあっての意見でしょう。

実際、チャーリーとAは知人関係であったことから、二人が主犯格として動いていたと考えるのが妥当です。二人の計画的な犯行が、無実の人を交えて、大きな事件へと発展してしまいました。

しかし、未だにメルボン事件の真相が正しく報道されたことはありません。誰が本当の主犯格で、どのように正確されたのか、憶測でしか情報が流されていないのが現実。冤罪逮捕された側としては、はっきりしてほしい内容です。

通訳の質が悪かったのも一因

事情聴取などで通訳を担当していた人が、裁判の判決に左右した可能性があります。メルボン事件の裁判は現地で行われていたため、英語が喋れない日本人には通訳が付いていました。本多千香さんも通訳の人を通して、無罪を主張していたそうです。

しかし、英語が不慣れな日本人にとって、いくら無罪であってもこの状況は不安になるでしょう。優秀な通訳でなかった上に、主張者がしどろもどろな言動をとってしまったこともあり、裁判中は誤った伝わり方をしてしまいました。

この時、日本語を得意とする通訳がいたり、日本人が英語をスムーズに話せていたりしたなら、状況は変わっていたかもしれません。

日本政府は干渉できず

メルボン事件が起きてから、日本政府は何もできない状況が続いていました。当時、「相手国の内政干渉となってしまうため、見守ることしかできない」というコメントをしています。

しかし、本多千香さんの服役生活が始まってから、日本の支援弁護団は動きを見せていました。逮捕当初の弁護士や通訳の誤った解釈や、冤罪逮捕であることを国連に訴えかけました。しかし、支援弁護団の努力も虚しく、その訴えは却下されることとなったのです。

ただし、捕まっていた本人の訴えや、日本からの動きもあってか、A以外の人が懲役期間よりも早く釈放されました。それでも、未だに現地では彼らの冤罪を認められている訳ではないため、冤罪逮捕された身としては複雑な心境でしょう。

02年~06年の間に全員釈放

一番早く釈放された本多千香さんを含めた4人は、2002年に日本へと帰国しています。そして、そこから更に4年後の2006年、残りの1名が釈放となり、このメルボン事件は一旦落ち着きました。

本多千香とメルボルン事件のその後

メルボン事件の詳細を、釈放後も世間に伝え続けている本多千香さん。彼女が話すメルボン事件の内容や、彼女自身についてご紹介します。

本多千香の生い立ち

メルボン事件が起きた当初、本多千香さんは36歳でした。大宮にあるバーで働く普通の一般女性です。このバーの常連客であったのがCで、問題となったオーストラリア旅行へと誘われました。

特別前科を持っている人物であった訳ではなく、偶然誘われたのが本多千香さんであったというだけなのです。

本多千香の刑務所内での悲劇

有罪判決を受けた本多千香さんは、服役中も無罪を主張し続けました。しかし、起訴した裁判は全て無念に終わり、1997年の連邦最高裁判所でも上告却下となりました。

このことにショックを受けた本多千香さんは、自殺を図りますが、一命を取り止め、神様が行かしてくれたのだと考えるようになります。その後、前向きな姿勢で英語を習得し、刑務所でも友人ができたそうです。

また、刑務所の職員から子猫をもらったと言います。その子猫に「アイ」という名前をつけ、本多千香さんは服役中可愛がったそうです。

本多千香のその後

釈放されてから、本多千香さんはメディアにメルボン事件の詳細を語るようになりました。冤罪逮捕による服役生活や、それまでの経緯を話し、二度とこのような事件を起こさないよう願っているのです。

「ザ・スクープ」というテレビ番組に出演したり、あらゆる場所で講演を開いたり、その活動は様々。この行動によって、メルボン事件の真相が少しずつ認知されるようにもなりました。

書籍「麻薬の運び屋にされて」

彼女が体験した内容は、「麻薬の運び屋にされて」という一冊の本に記載されています。メルボン事件の一部始終が、詳細に書かれているので、もっと詳しく知りたい方におすすめです。

メルボン事件を教訓にしよう

海外は非常に魅力的で、昔よりも海外旅行へ出かける人が増えています。しかし、共に旅行をする相手、内容、場所によっては、かなり危険な状況に巻き込まれる可能性も当然あります。

メルボン事件のように、怪しい旅行でないかどうか。万が一危険に晒されてしまった時、対処する力が自分にあるのかどうかなどを把握することが大切です。常に油断はせず、いざという時に対処できるよう意識しましょう。

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