- 守銭奴の意味とは?お金に執着する人の心理が気になる!
- 守銭奴とは?
- 守銭奴の読み方と意味
- 守銭奴の由来
- 守銭奴を使った言葉の例
- 守銭奴の類義語・対義語
- 守銭奴の特徴
- お金を出す話になると居なくなる
- どんぶり勘定に目を光らせる
- お財布の中は少なめ
- 守銭奴であることを隠さない
- ローンは絶対に組まない
- 守銭奴の心理
- お金が無くなることが怖い
- 人間不信
- 個人主義
- 判断基準はお金
- 劣等感
- お金に執着する守銭奴との上手な付き合い方
- 飲食代は割り勘に
- お金の話はしない
- 付き合いは浅く
- 守銭奴になりやすい人とは?
- ある程度お金がある
- 玉の輿を狙っている
- 守銭奴から抜け出すためには?
- 守銭奴を自覚する
- 貯金の目的を考える
- 人のためにお金を使う
- 節度ある守銭奴でいるために
- 大勢のときは他人に倣う
- 新しい趣味を見つける
- 優先順位を故意に変える
- あなたの中の守銭奴をどう捉えていくのか
守銭奴の意味とは?お金に執着する人の心理が気になる!
みなさんは、守銭奴にどのようなイメージをお持ちでしょうか。ケチでお金を使うことを必要以上に嫌うイメージという人もいるでしょう。本当にお金の価値が解っている人というふうに捉えている人も。
そして、中には「そもそも、守銭奴ってどういう意味なんだろう」と、よく解っていない人もいると思います。生まれて此の方、守銭奴なんていう言葉は使ったこと人も多いことでしょう。
そこで、そんな疑問にお答えしつつ、守銭奴の心理やお金に執着する守銭奴ならではの性についても明らかにしていきます。
守銭奴とは?
では、まず最初に守銭奴についての基本情報からご紹介しましょう。この情報無くして、守銭奴を理解するには無理が生じます。いままで、「そういえば、守銭奴なんてよく知らなかったし、考えたこともなかった」という人にも、ぜひ知っていただきたい守銭奴の意味や情報です。
守銭奴の読み方と意味
守銭奴は、「しゅせんど」と読みます。直接的な意味としては、「お金に執着する人のこと」であり、「貯める行為を最優先とする人」のことです。
守銭奴の由来
守銭奴は読んで字の如く、「お金を守るヤツ」と、少し卑しめた言い方である点が特徴です。元来、日本では金銭に執着することは、慎みがなく見苦しいと考えてられてきました。
守銭奴という言葉が一般的に広く使われるようになったのは、そう昔のことではありません。では、どのようなきっかけで広まったのでしょうか。
それは、1688年にフランスで発表された戯曲が発端と考えられています。「L’Avare」というのが仏語の原題なのですが、1980年には映画としても発表されました。
その際、邦題に守銭奴という言葉を当てはめたことがそもそもの始まり。それ以降、ストーリーの中に登場する男性のように業突張りでお金に執着する人のことを守銭奴と呼ぶようになりました。
守銭奴を使った言葉の例
守銭奴の意味をご紹介しましたが、実際に守銭奴という言葉はどのように使えばいいのでしょうか。具体的なAさんとBさんのやり取りを例に、会話形式でご紹介します。
A | 明日、臨時の飲み会を開きたいんだけど、会費は1人4千円くらいでどうかな? |
B | 私はいいけど、Cさんは微妙だな。守銭奴だし、ねえ? |
A | まあねえ。Cさんの倹約ぶりも、あそこまでいくと守銭奴って言いたくなるよね。 |
B | とりあえず誘ってみて、行かないって言ったらCさんは不参加の方向でどう? |
A | そうだね。 |
さて、会話に登場するCさんに対して、AさんとBさんはあまり良くない感情を持っていることが解ったと思います。このように、あまり良い意味としては使わないのが一般的です。
Cさんが守銭奴であることは、既に周知の事実なのである意味受け入れられているようですが、このままだとお誘い自体が無くなってしまうのではないかと心配になってしまう状況です。
守銭奴の類義語・対義語
守銭奴の意味や使い方をご紹介しましたが、さらに守銭奴の意味を深く理解するため、守銭奴の類義語と対義語についてもお伝えします。
守銭奴の類義語としては、けち、業突張り、あさましい、吝嗇(りんしょく)等が挙げられます。いずれも、悪いイメージの言葉ですから、守銭奴自体があまり良い意味として使われる言葉ではないことが解ります。
因みに、倹約家や節約家等はお金を大切にし、適切な使い方を心得ている人のことであり、称賛を込めた意味として使いますから、守銭奴が持つ意味とは大きく異なります。
一方の対義語は該当するものがないと言われていますが、気前がいいという言葉は守銭奴の対義語に相当すると思われます。時折、浪費癖のある人を揶揄して遠回しに使うことも見受けられますが、一般的には好意的に使われる言葉です。
守銭奴の特徴
守銭奴の意味を理解していただいたたところで、守銭奴に該当する人の特徴をご紹介します。さて、あなたの周囲に、こんな人たちはいませんか?
お金を出す話になると居なくなる
守銭奴にも様々な程度の人がいますが、いずれの守銭奴にも共通している心理として、「お金は貯めておくことこそ大切」と考えています。
だから、人前であからさまにけちなことを言わないまでも、お金を出す話題になると身の危険を察知し、その場から居なくなる人は少なくありません。
どんぶり勘定に目を光らせる
守銭奴の人はお金に対し、きっちりとすることをモットーとしています。その為、飲み会などの支払いの際にどんぶり勘定になると黙っていられなくなってしまうのです。お金に執着する姿勢には、凄まじいものを感じさせる守銭奴たち。
そのため、1円単位まで数字を出さないと怒り出す人までいるほどです。「男性は4,000円、女性は3,000円」などのざっくりとした金額を提示すると怒り心頭。
こういう場合の守銭奴の心理としては、「出さないわけじゃないけど、自分が損をする可能性のある支払い金額は言語道断」ということなのです。
因みに、自分が損をしない支払い方法だと解れば、どんぶり勘定にも目を瞑れるという特徴も持ち合わせています。
お財布の中は少なめ
守銭奴たちは、常に使わないことこそが美徳であるという心理状態にあるため、使わないための生活習慣が身に付いています。
例えば、お財布の中身はいつも少なめにして、うっかり使ってしまわないような対策を心掛けています。お金に執着するので、手放したくない気持ちが普通の人の何倍も強く、このマイルールを破ることは非常に稀です。
小銭入れを持ち歩いている確率が高く、割り勘のときなどは損をしないようにピッタリな金額で支払ってくれるので、幹事としては助かります。
守銭奴であることを隠さない
守銭奴の人たちの心理上、お金を使ったら負けと考え、浪費してしまったとことを異常なまでに悔やみます。
そのための対策のひとつとして、お金を使いたくないことを周囲に隠そうとしません。「守銭奴上等!」と胸を張り、自分は間違っていないと確信しています。
守銭奴がいると、みんなで一緒に行動しようとしたときに、支払い絡みで厄介が生じることが往々にしてありますが、それは守銭奴特有で融通の利かない頑なな一面が原因です。
ローンは絶対に組まない
ある意味、非常に堅実な考え方なのですが、守銭奴の人達はローン払いを忌み嫌います。なぜならば、利子の分を余計に払わないといけないから。お金に執着する人ならではの、実に単純明快な考え方ですね。
また、通帳記帳をすることで頭の中の残高と実際の残高が合致すると大きな安心感が得られ、徐々に残高が増えていくことに最上の喜びを感じます。資産管理は完璧で、投資はリスクを伴うために度外視。預金が一番と信じています。
守銭奴の心理
守銭奴がお金に執着することや、どんな人が守銭奴に該当するのかは解りましたが、ここではその胸の内に迫ります。守銭奴の心理を解き明かしてみましょう。
お金が無くなることが怖い
守銭奴の心理については、非常に単純。要は、お金が無くなることに恐怖心を抱いているのです。これまでの人生において、お金がないと大変なことになるということを身を以って知った経験から守銭奴に成長した人が大半です。
例えば、親がお金に苦労した人で自分も金銭的な我慢をかなり強いられてきた人。また、信じていた人にお金絡みで裏切られたことのある人など。その時の失望がトラウマとなり、結果的に守銭奴になってしまいました。裏切られたときの心の痛みを二度と繰り返したくないと頑なに思っている、気の毒な一面があります。
人間不信
守銭奴の深層心理として、人間不信であることも少なくありません。人は裏切るけれど、お金は裏切らないという言い分。
確かに一理ありますが、誰も信じられない人生を歩まなくてはならないのですから、さぞかし潤いのない毎日を過ごしているに違いありません。
このタイプの守銭奴は、離婚してしまう確立がとても高く、最終的に「人は裏切るけど、やっぱりお金は裏切らない」という結論に落ち着きます。
個人主義
守銭奴の人はお金に執着すると同時に、協調性の無さが悪目立ちます。一般的な人の場合、今週は経済的にピンチと思っていても他人と歩調を合わせなくてはならない事態になれば、自分の中の優先順位を入れ替えることができます。
ところが、そういうことが守銭奴たちにはできません。やりたくないことはやらない。そういう意味で、空気を読まずに我が道を進む人なのです。
自分が大事。自分の意思を最大限に尊重したい。そんな個人主義な考えこそが、守銭奴心理の根底には必ずあります。
判断基準はお金
貧しいものは負け、富むものは勝つ。これが守銭奴心理の核心です。非常にドライな考え方で、情に厚い日本人の感覚としては馴染みません。
とはいえ、守銭奴たちにとっては当たり前の思考で、これが判断基準の要となっているので、守銭奴と言われ、ときに蔑まされてしまう結果に繋がってしまいます。
劣等感
守銭奴は、億万長者とは言わないまでも、ある程度のお金を持っています。それはいつでも優位に立ちたいという気持ちの表れなのですが、裏を返せば劣等感の塊であるとも言えます。
お金を持っているか否かはとても解りやすく、お金さえあれば優位に立てると思い込んでいるために、お金を使わない守銭奴の道を着々と歩んでいるわけです。
お金に執着する守銭奴との上手な付き合い方
守銭奴のことを知ると、「守銭奴心理は理解できないし、なんだか付き合い辛そうな人たち」と感じてしまうかもしれません。
でも、大人の社会では好きな人とだけ付き合うというわけにもいかないのが現実。そこで、守銭奴が身近にいる人たちが、より快適に過ごすことをテーマにした交際術を伝授します。
飲食代は割り勘に
守銭奴と一緒に食事をしたら、割り勘必須です。スマホの計算機能を駆使して、きっちりと1円単位まで割り出してください。
また、普通の人であれば1円玉や5円玉の手持ちがないと、「細かいのがないから、おつりはいいよ」と言ってくれます。そういうふうに考えてくれると会計係は本当に助かるものですが、守銭奴には通用しません。
ただし、意外に小銭を持っているので、おつりのないように支払ってくれる確率高し。くれぐれも、どんぶり勘定だけには気を付けましょう。
お金の話はしない
お金に執着する守銭奴との会話で、うっかりお金の話をしてしまうとかなり面倒なことになります。お金については一家言を持っているので、安易に語ると大変な目に遭うので止めましょう。
守銭奴のお金に対する執着心を甘く見てはいけません。中にはお節介守銭奴がいて、親切心からアドバイスをしようとお金の話を始めるかもしれませんが、聞かないほうが身のため。金銭感覚の異なる者同士がお金の話をしても、異言語会話のようになってしまいます。
付き合いは浅く
こだわりを強く持つ人に歩み寄ることはできても、完全に理解することは容易ではありません。その点を無視して、守銭奴の人と付き合おうとするには無理が生じます。
人と人との間には相性があり、どうしても距離を縮められない仲もあるのです。守銭奴へ理解を示そうと無理をすれば、お互いが不快な思いをし、最後は決別に至る可能性も否めません。当たらず触らずのほうが上手くいく人間関係も存在するのだと割り切りましょう。
守銭奴になりやすい人とは?
ところで、守銭奴になりやすい人っているのでしょうか。守銭奴はあまり歓迎されない存在であると気が付いたのなら、自分が守銭奴ではないかどうかと心配になってしまう人もいるはず。また、これから守銭奴になってしまわないか心配という人も。そこで、どんな人が守銭奴になりやすいのかチェックしてみましょう。
ある程度お金がある
毎日の生活の中で稼ぎ、出費をする行為を繰り返すのは当たり前のことです。そして、自分の生活設計に合わせて蓄え始め、自分のためにお金を使います。
さて、この過程は誰もが同じはずなのですが、どのタイミングで守銭奴になってしまうのでしょうか。それは、使う暇がなく過ごしていたら、人生初の大金が預金口座に貯まったことに気付いた瞬間です。
ここが分かれ道なのですが、貯まったお金を有意義に使える人。そして、お金を守りに入る人に分かれます。両者のうち、後者が守銭奴予備軍となり、後に立派な守銭奴へ成長していきます。お金がある人が守銭奴になるわけで、貯まる生活をしていない人が守銭奴になることはありません。
玉の輿を狙っている
守銭奴は、目の前のお金を増やすことに貪欲。いますぐにでも何倍にも増えたらいいと夢を見ています。その為、女性であれば玉の輿、男性であれば逆玉の輿を狙っています。
自力でどうにもならないのであれば、他力本願しかないという考え方。ある意味、非常に逞しい生き方をしている人たちなのです。
守銭奴から抜け出すためには?
みなさんの中には、「自分は守銭奴!?」と動揺している人もいるかもしれませんね。でも、大丈夫です。守銭奴は不治の病というわけではないので、気持ちの持ちようで守銭奴から抜け出すことも可能です。
そこで、守銭奴から抜け出すためのノウハウをご紹介します。自己を理想の方向へ導くためには、あなた自身の強い意志さえあれば何ら心配する必要はありません。
守銭奴を自覚する
守銭奴から抜け出すためには、まず自分自身は歴とした守銭奴であると認めることが重要です。守銭奴は良いイメージを持たないために、守銭奴であるにもかかわらず、「私は単なる倹約家」と認めたがらない人には、守銭奴から抜け出すチャンスは訪れません。
まずは、自分自身の特性である守銭奴体質を認めること。思考が守銭奴そのものであると自覚すること。このポイントを踏まえてからでないと抜け出すことはできないのです。
貯金の目的を考える
守銭奴はお金を自分のために使う喜びを知りません。その喜びを知ることで、守銭奴の呪縛からはあっという間に解放されてしまいます。
ならば、現在までに貯めたお金を自分のために有意義に使うことを考えてみましょう。「これだ!」と思う目的が見つかれば、お金を使うことに罪悪感を感じることはなくなります。そして、その目的を果たしたときから、あなたは守銭奴から卒業です。
人のためにお金を使う
守銭奴から抜け出したいと思っている人には、人のためにお金を使うこともおすすめです。誰かのためにお金を使うと、お返しとして感謝の気持ちをもらいます。その感謝の気持ちはとても温かく、心を満たしてくれる特別なもの。
人のためにお金を使う意義を知ることで、あなたは守銭奴でいることに疑問を感じ始めます。このような気持ちが生まれると、抜け出すのはとっても簡単。
「でも、誰のために何にお金を使えばいいの?」と迷ってしまうかもしれません。もしも、積極的に守銭奴卒業を願うなら、まずは家族のためにプレゼントを計画することから始めましょう。
節度ある守銭奴でいるために
ここでは、「守銭奴でいることは良しとするけど、他人に不快な思いをさせたくない」と考えている謙虚な守銭奴さんへのアドバイスを贈ります。
大勢のときは他人に倣う
例えば、大勢で行う食事会のとき。そのような場合は、他人の言動を真似をするようにしましょう。支払い金額を言われたら、潔く払ってください。
小銭が足りなかったら、数十円のおつりに執着してはいけません。たった数十円ですが、執着することで、悪く言われてしまいます。数百円はおつりになると、場合によっては請求してもOKです。この辺りも周囲の様子を伺いながら倣えば問題ありません。
新しい趣味を見つける
お金に執着するとなかなか視野が広がりません。この「お金に執着する」行為をどうにかするためには、気を紛らわす新しい趣味を持つことがおすすめです。
新しい趣味を持つと僅かだとしても出費が伴うかもしれません。でも、新しい趣味との出会いは、通帳を眺める日課よりもずっと刺激的で心を潤してくれるはずです。
また、新しい趣味を持って視野を広げることで、守銭奴というあなたの特性が目立たなくなります。いまはお金を守ることのみに関心を持つ人。それが、確たる金銭感覚を持って趣味を謳歌する人へ生まれ変わるのです。
優先順位を故意に変える
自分の中で大切にしている優先順位は、「1にお金、2にお金、3、4がなくて、5にお金」だったかもしれません。でも、これからは変えてみてください。
実際に他の人はお金よりも優先させていることはたくさんあります。それは、家族であり友人であり、仕事かもしれないし、趣味かもしれません。まずは、自分を取り囲む全てのことを整理して、優先順位を付けてみましょう。
肝心なのは、故意にお金は優先順位の上位から外すこと。そして、実際に優先順位を尊重して生活をしてみるのです。
最初こそ違和感を感じ、ストレスを溜めこんでしまうでしょう。でも、人間は不思議なもので継続し続けていると慣れるのです。
守銭奴から、せめて節度ある守銭奴になりたいと考えるのであれば、この方法も大きな効果が期待できます。
あなたの中の守銭奴をどう捉えていくのか
あなたが守銭奴の場合。日本に住んでいると、守銭奴でいることで変わり者扱いされてしまいます。日本に住む限りは、人並みでいることはとても大切なこと。「自分は自分」と開き直らずに、もう一度自分を見つめ直してみるといいでしょう。
実際に守銭奴心理を掘り下げてみると、なかなか複雑なことが解ります。お金に執着することで自分の意思を鼓舞している人は、心に何かしらの傷を負っています。
「お金に執着するけど、誰かに迷惑かけてる!?」と開き直っている人は、本心では誰かに寄り添って欲しいと願っています。守銭奴心理は本当に一筋縄ではいかないものなのです。
そして、あなたが守銭奴を忌み嫌っている立場の場合。守銭奴は存在自体を排除しなければならないほどなのでしょうか。
きっと、大半の人が「まあ、そこまでではないけど」と考えているはずです。世の中には様々な人がいます。そこそこの距離を保ち、どうぞ上手く付き合ってください。
守銭奴な人もそうでない人も。守銭奴は単なる個性と考えれば、片意地を張る必要もないし、納得もいきます。そうやって折り合いを付け、これまでも、そしてこれからも過ごしていけば全てが丸く収まるものなのです。